毎日新聞が情報公開請求で入手した小渕氏の資金管理団体「未来産業研究会」
の領収書や政治資金収支報告書などによると、同団体は09年、本来は事務
所の維持に充てる「事務所費」として、ベビートドラー(乳幼児向け用品)
3点と化粧品、ストールの計約4万5000円を支出していた。
また、政治活動に充てる「組織活動費」として、著名デザイナーズブラン
ドへの支払い計3件119万円余▽下仁田ネギの送料や品代計4件261万
円余--などを計上。銀座の百貨店の「子供・玩具売り場」への支出計5件
15万円余(うち1件1万円余は事務所費に計上)のうち4万1580円
は、11年12月24日のクリスマスイブに支払われていた。
組織活動費の支出先はほかにも、女性用肌着売り場や婦人靴・バッグ売り
場、紳士服売り場など多岐にわたる。さらに、銀座の百貨店や同店「お得意
様営業課」に支払った計14件429万円余と、銀座の高級装飾品店への
計10件46万円余については、領収書のただし書きがいずれも「品代」
とだけ書かれ、使途が明らかにされていない。
小渕氏、政治資金支出は「まるで家計簿」
小渕氏の資金管理団体「未来産業研究会」の政治資金収支報告書に記された
支出には、子供服や女性用肌着などおよそ政治活動と関係ない項目が多数、
記されていた。衆院経産委員会で質問した維新の党の今井雅人議員は、
「まるで家計簿報告書だ」と批判した。
09年6月15日には東京・銀座の百貨店でベビー用品3点を1万41
59円で購入。名目は、なぜか「事務所費」だ。子供関連の支出は多く、
09~11年の12月に、玩具や子供服を購入。小渕氏は07年に長男、
09年に次男を出産しており、クリスマスプレゼントかの質問に、小渕氏
は「知人への出産祝いだ」と反論した。
ほかにも、老舗の高級ブランドで「服飾品」名目で68万5000円支
出したり、葉巻、タオル、ハンカチを同時に買った日も。お歳暮の下仁田
ネギには09年、61万1510円を払った。親族が経営する服飾雑貨店
に5年で計362万円支出したことも判明している。
「一般庶民は贈り物をする時、給料から自腹を切って払う」と指摘され
た小渕氏は、「個人的なものは自分で払う」と主張したが、公私混同を否
定する根拠にはほど遠い説明。支出目的は「御品代」が多く、何を買った
か分からない記載がほとんどで、売り場から品目を想定するケースも多い。
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